クアルト

作成日

最終更新日

箱絵
発売年1991 年
ゲームデザインプレイズ・ミュラー(Blaise Muller)
アートプレイズ・ミュラー(Blaise Muller)
プレイ人数2 人
対象年齢8 歳以上
販売元Gigamic
定価(税別)6,000円
外寸 (WxHxD)280 x 280 x 60 (mm)

AI要約

スイスの数学者ブレイズ・ミュラーによって考案された2人用のボードゲームです。ゲームの目的は、4×4の盤上に交互に駒を置き、共通の属性を持つ駒を4つ一列に並べることです。駒には色(白/黒)、高さ(高い/低い)、形(丸/四角)、穴の有無(有/無)の4つの属性があり、これらの属性のいずれかが共通する駒を4つ並べると勝利となります。

各プレイヤーは、対戦相手が選んだ駒を盤上に置くため、戦略的な思考が求められます。また、並べた4つの駒が共通の属性を持っていても、「クアルト」と宣言しなければ勝利とはならず、ゲームは続行されます。このため、相手が「クアルト」の成立に気づいていない場合、宣言することで勝利を収めることができます。

「クアルト」は、フランス年間ゲーム大賞やメンサ・セレクトなど、数々の賞を受賞しており、30年以上にわたって愛され続けている名作です。

コンポーネント

コンポーネント全景

駒は4つの属性を持ち、それぞれについて2種類のうちのどちらか1つの性質(例:白ー高ー丸ー穴なし)ということで、その個数は 2=16 となります。

駒の属性1
駒の属性2
高さ
駒の属性3
駒の属性4
穴の有無

ゲームの流れ

準備

2人でプレイします。
プレイボードと全ての駒を2人の手が届く位置に置いて開始します。ジャンケン等を用いて、どちらが先に置くかを決めます。

目的

プレイヤーが交互に駒を置いていった結果、4種類いずれかの属性がボード上で縦・横・斜めのいずれかで4つ並んだとき「クアルト!」と言うことで、そのプレイヤーの勝利となります。

内容

1. 駒を置く

自分の手番が来たら、まだ配置されていない駒から1つを選んでボード上の空いた場所に置きます。
ただし、置く駒を選ぶのは相手です。置かれていない駒であればどれでも構いません。
駒を選んでもらったら相手から受け取り、ボードに置きます。空いている場所であればどこでも構いません。既に置かれている駒に隣接させる必要などもありません。

対戦画像1
対戦画像2
2. 確認

駒が置かれたら4つの属性のどれかが縦・横・斜めのいずれかで4つ並んでいるか確認します。

対戦画像3

この際、盤面が混み入ってるとどの属性が揃っているか判別が難しくなっていきますが、手番プレイヤー(置いた側)だけでなく、駒を渡した側も、後述の理由から注意が必要です。

3. 「クアルト!」

最後に置かれた駒によっていずれかの属性が4つ並んだら、手番プレイヤーは「クアルト!」と言います。手番プレイヤーの勝利となります。

対戦画像4
穴が「ない」ことは他に比べて見落とされがち

ただし、揃っていることに手番プレイヤーが気付かない場合もあります。
その際、相手プレイヤーが気付いているならば、手番が替わった際に「クアルト!」と言うことで、逆にそのプレイヤーの勝利となります。
しかし、「クアルト!」と言えるのは「最後に置かれた駒」によって揃っている場合に限られるので、他の駒が新たに置かれてしまうと、以降その並びによって勝利することは双方不可能となります。別の属性で再び揃える必要があります。

全ての駒が置かれた時点でも勝負がつかなければ、そのゲームは引き分けとなります。
お互いが上達していくとこの状況が生じやすくなりますが、その際は縦・横・斜めに加えて、2x2の4マスでも揃えられる「上級ルール」に挑戦してみるのも良いかもしれません。

クアルト ミニ

このシリーズ(他には「コリドール」など)には「ミニ」版もあります。

ミニ箱絵天面
ミニ箱絵底面
定価(税別)3,400円
外寸 (WxHxD)180 x 180 x 47 (mm)

駒を手にしたときの満足感こそ通常版に劣るかもしれませんが、それを補って余りある利点は、その携行性です。

通常版との盤面サイズ比較
通常版との駒サイズ比較

B5ノートよりも小さく、中身だけならかさばることもないので、さほど大きくない鞄でも容易に持ち運べます。

ミニの小ささ

内容は通常版と全く変わりありませんので、そのゲーム性とも相まって、ボードゲームの楽しさを敷衍するのにとても有用です。

ミニ版コンポーネント全景

感想

やることはシンプルな四目並べでありながら、駒の属性に対する多角的な視点や、置く駒を自分で選べない不確実性など、ボードゲームの奥深さを簡単に味わえる作品です。

また、駒の持ち心地も良く美しいデザインなのも、ボードゲームの魅力を味わえる一助となっています。

単体でしっかり楽しむのはもちろん、他のゲームで疲れた合間の箸休めとしても、楽しみながら癒されるような、そんな素敵なゲームです。